お口の生態系コラム
Column
  1. トップページ
  2. お口の生態系調査報告記事
  3. お口の生態系 for PET
  4. 糖尿病の犬の飼い主は、糖尿病を発症しやすい。

糖尿病の犬の飼い主は、糖尿病を発症しやすい。

「ペットと飼い主の肥満・糖尿病リスクの共有」大規模調査の驚きの結果

2020年12月10日、スウェーデンにおける「ペットと飼い主の肥満・糖尿病リスクの共有」の大規模調査結果が公開されました。
内容は、スウェーデンで犬と飼い主のペア20万8980組、猫と飼い主のペア12万3566組を対象に「犬と猫の飼い主とペットとの糖尿病の発症リスクの共有」をコホート研究で調査した結果、犬と飼い主の間で糖尿病リスクが共有されていたことが判明しました。


調査対象となるペットは、208,980の飼い犬のペアと123,566の飼い猫のペア(2004年1月1日から2006年12月31日の間に特定)で、2007年1月1日から2012年12月31日までの診断日を含む、犬と猫の飼い主の2型糖尿病とペットの糖尿病発症率調査となります。

その結果、糖尿病の犬の飼い主は、糖尿病ではない犬の飼い主に比べ、2型糖尿病の発症リスクが38%高かった一方で、猫とその飼い主の間にはリスクの共有はみられなかった。※この結果には、調査対象者の年齢、性別、経済的状況、犬の年齢、性別、出産歴は影響していなかった。

これについてレポートでは、食事や身体活動レベルなどのライフスタイル/行動様式に関する情報が入手できなかったため、これらが関連の根本的な原因を表しているかどうかについての調査ができなかったが、身体活動レベルなどが共有された行動様式および環境的要因が関係している可能性がある、と結論しています。
■「ペットと飼い主の肥満・糖尿病リスクの共有」の大規模調査(2020年12月10日公開)

歯周病を治療すると糖尿病の改善も期待。

このように糖尿病の犬の飼い主は、糖尿病を共有しやすいというショッキングな結果ですが、さらに糖尿病があると歯周病が進行しやすいという、追い打ちをかけるようなデータも日本歯科医師会で公表されています。

しかしその一方で、進行・重症化した歯周病が糖尿病の血糖管理に影響を与えること、したがって歯周病をきちんと治療すると糖尿病も改善するケースがあることが明らかにもなってきました。このことは日本歯科医師会の「テーマパーク8020(下記リンク)」で説明されています。

その概要ですが・・・歯周病を起こす細菌の多く(グラム陰性菌)は、内毒素と呼ばれる毒素を産生します。歯茎の出血などによりこの毒素が生体に入り込むようになると、体を守る免疫システムを高度に活性化する物質を多量に産生します。この物質こそがインスリンの効きを障害する物質(悪玉物質)と同じものであり、インスリンの働きを障害するため、血糖が下がりづらい状態になっている、ということがわかってきました。

そのため、歯周病をきちんと治療し内毒素の生体への侵入を断つことで、悪玉物質の産生が低下し血糖の改善が期待できるというわけです。
■歯周病と糖尿病(テーマパーク8020/日本歯科医師会)

<犬の糖尿病の特徴>

・水を飲む量が増える(多飲多尿)
・食べるのに痩せてくる
・毛質・毛の艶が悪くなる
・白内障 など

愛犬の糖尿病をいちはやく察知するためにも、獣医さんの定期的な健康診断や、もしも気になることがあれば診察を受けにいきましょう。そして糖尿病と関係が深い歯周病予防のためにもデンタルケアは欠かせません。

人でも難しい歯みがきなので、犬ならなおさらです。そこで活用したいのが口腔善玉菌によるケア。お口の菌バランスの悪化が歯垢を増やし歯石となり、歯周病へとつながります。普段からお口の菌環境(口内フローラ)を良好に維持することがリスクを減らす近道になります。

最近では、ロイテリ菌や、世界的に注目されているK12M18、K12、M18といった口腔善玉菌がありますので「K12M18」などと検索してみると、人用、ペット用の口腔善玉菌と出会えるはずです。この機会に、善玉菌まで殺してしまう殺菌を日常的に行うのではなく、お口の菌バランスを良好に維持することを目指してみてはいかがでしょうか。

【関連記事】
■お口の中のお花畑が健康を左右するお話(口内細菌叢/口内フローラ)
■意外に多い、犬・猫の口臭問題

メールアドレスを登録いただけますと、最新の情報はじめ有益な情報のご案内をさせていただきます。

お口の生態系放送局の記事では菌と健康について、できるだけ多角的にご紹介できるよう努めています。
下記よりメールアドレスをご登録いただければ、有益な情報のみお知らせいたします。


 

この記事をご覧の方は以下の記事も読まれています。