お口の生態系コラム
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意外に多い、犬・猫の口臭問題

健康な犬(猫)のお口は臭わないって本当?

猫よりも犬の飼い主さんのほうが、愛犬の口臭にすぐに気づくことが多いようです。その大きな理由は、犬にペロペロと顔や手を舐められる機会が多いからなのでしょう。

うちの子はもう〇〇歳だから・・・と、加齢症状として口臭を考えている方もいらっしゃるでしょう。しかし、覚えておきたいのは健康な犬・猫のお口は臭わないということです。
ただし健康であっても臭いが気になるケースもあります。それは、単にフードの臭いが残っている、というだけの場合もありますし、時に食糞という行為の時も異様な臭いが残りますが、いずれもすぐに原因はわかるはずです。

つまり口臭は愛犬の健康のバロメーター。ですから犬の口臭は何らかの健康障害のサインかもしれないと思って、しっかりと観察してあげることが大切です。
なぜなら犬や猫は健康障害の自覚症状を人に伝えることができません。主な原因は後述しますが、口内のトラブル。

しかし注意が必要な口臭もあって、たとえば甘酸っぱい臭いは糖尿病の可能があるかもしれませんし、アンモニア臭は肝臓や腎臓の疾患の可能性も考えられます。
ですから愛犬の口臭が「いつも違う」と感じたら、早めに専門医の診断を受けて口臭の原因を明らかにし、必要な場合には治療を受けるようにしましょう。

<犬の口臭、その主な原因は・・・>

さて、犬の口臭の主な原因としては、歯垢、歯石、歯周病、歯肉炎、虫歯そして口内炎などがあげられます。そして何れであっても獣医さんの治療が必要です。
多くの飼い主さんは、口臭対策としてガムをはじめとしたデンタルケアグッズで対策をしていることと思います。しかしこうしたグッズでは気になる口臭は改善されません。やはり手間にはなりますが、かわいい子のためですから、人と同じように毎日の歯みがき習慣は大切にしてあげてください。

犬は驚くほどの早い期間で歯石がつきます。犬の歯を磨かずにいると、食事をしてから数時間(6時間~8時間)後に歯垢が歯の表面に付き始めます。人の場合は2週間から3週間ほどで歯垢が石灰化して歯石になるとされていますが、犬の場合はなんと!2~3日で歯垢が硬い歯石になってしまいます。
こうなるとブラッシングでは除去できません。これを放っておくと、さらに歯垢が付きやすくなり、どんどん歯石が増えていくことになります。すると口臭となってあらわれるわけです。

さらに菌のコロニーである歯石は虫歯や歯周病の大きなリスクでもあります。歯周病になると歯周病菌が血管に入り、健康リスクが愛犬や愛猫の全身に及びますから、まずはかわいい子のお口を歯磨きなどのセルフケアでキレイにすることを習慣化し、定期的に動物病院で歯科的な診断とスケーリングなどの専門的なケアを受ける事が大切です。

<関連記事リンク>
お口の中のお花畑が健康を左右するお話(口内細菌叢/口内フローラ)

<菌の力を使うことでペットのデンタルケアが楽になる>

愛犬の歯磨きがなかなかできなくて悩んでいる方も多いと思います。
そのような場合、無理に歯磨きをしようと焦ると、かえって「歯みがきは怖いものだ」という印象を与えてしまって、歯みがき嫌いな子になってしまいますので、徐々に慣らすようにしましょう。


実際の歯磨きの方法は、別の機会に動画で獣医さんの歯磨きの方法をご紹介する予定です。
ところで今すぐ歯磨きを覚えたい・・・という方は獣医さんにしっかりと指導してもらうことをお勧めします。

さて、覚えておきたいことは次の3つです。
1:犬の口臭はあたりまえではありません。
2:ガムでは歯石は取れません
3:歯磨きはブラシでしっかり習慣化

いずれにしても、歯垢は万病の元、口臭は犬や猫の健康に関わるサインかもしれませんから、飼い主さんが正しい犬・猫のデンタルケアの知識を持つことが大切です。ところでなぜ歯垢はたまるのでしょう?

歯垢は悪玉菌の棲家です。悪玉菌、善玉菌と一概には表現することは難しいのですが、歯垢の原因菌を悪玉菌と表現すると、お口の中の菌バランスが悪玉菌優位に傾くことで歯垢の付着が加速し、虫歯や歯周病の発症・進行リスクを高めると言われています。

この菌バランスに着目し、口内菌バランスを善玉菌優位に整えることで歯垢の付きにくい口内環境を維持しようという革新的な方法が今、世界から注目を集めています。
活用する口腔善玉菌のK12とM18は、元々は人の口内菌から発見されたものですが、動物でも悪玉菌を阻止する働きが次々と研究発表されています。この方法は、殺菌してすべての菌を減らしてしまうという方法ではなく、菌の力を活用した新しいデンタルケアと言えるでしょう。

口腔善玉菌によるお口の菌活は、歯垢を防いでくれる上、ペットの歯みがきをとっても楽にしてくれるので、ぜひおすすめします。下にワンちゃんの歯みがきの方法をご紹介します。
■獣医師監修【動画あり ペットの上手な歯みがき】

これらの善玉菌については、善玉菌を増やすメリットなど、下記の記事でご紹介しています。
・歯周病を抑止する口腔善玉菌K12
・歯垢/歯石を抑止する口腔善玉菌M18

◆医療関係者向け情報(口腔善玉菌K12/M18)
https://zendaman-labo.com/medical/

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