お口の生態系コラム
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猫の手術理由の第一位は歯周病。

<猫の手術理由の第一位は、なんと歯周病・歯肉炎!?>

私たち人は歳をとると、いろいろな病気に悩まされることが増えてきます。その一つが歯茎のブヨブヨや口臭が気になるようになる歯周病。実はこれ、猫の世界でも同じです。健康バランスを考えたエサなどによって猫も高齢化が進んでおり、加齢とともに歯周病になりやすくなるという、なんだか切ない話です。

このことを裏付けるように、猫の手術理由の第一位が、なんと外傷ではなく「歯周病/歯肉炎」となっています(家庭どうぶつ白書2019年/アニコム社)。これは犬の場合も同様で、犬の手術理由の第一位が「歯周病/歯肉炎」です。

歯石がたまると歯茎に炎症がおこる歯肉炎になり、さらには歯茎や歯を支える歯根膜や歯槽骨にまで菌が入り込み歯周病になります。そして歯周病が進むと食欲もなくなり、体力も免疫力も低下します。こうした事態にならないよう常に愛猫の口臭と体調の変化をチェックして、気になるときにはすぐに獣医さんに相談してください。

<猫のお口の健康、チェック方法>

大切な猫ちゃんが健康で元気に暮らせるために飼い主さんが日々できるケアは歯磨きです。

まず愛猫の口を開けて歯全体を裏までチェックしてみましょう。
歯の根本が黄色や茶色、褐色になっていませんか?

歯茎もチェックしてみましょう。
歯茎は赤く腫れていませんか?

そして口臭も重要なポイントです。
嫌な口臭はありませんか?

これらの症状があるようなら歯周病のサインの可能性があります。まず獣医さんに相談して、家庭でもできるデンタルケアを始めましょう。歯周病は歯垢を放っておいて歯石をつくってしまったことが一番の原因です。

歯石からさらに進んでしまった歯周病は歯肉炎も発症します。お口の中で細菌が繁殖して炎症が起きているため臭いもきつくなります。歯周病は猫の免疫力も低下さてるので、とくに抵抗力の弱い子猫や高齢の猫は口臭がしたら歯をチェックして、歯茎の腫れがあれば獣医さんの診察を受けましょう。

<歯石や歯垢が溜まってる…どうしたらいいの?>

まずは溜まった歯石を取り除きます。歯周病はいきなりなるものではありません。

食べカスが歯に付着することで口の中で細菌が繁殖し、コロニー(巣)である歯垢ができ、さらに進むと固い歯石となり、やがて歯周病になります。このように始まりは歯垢が残って歯石になり、歯肉炎が進行して歯周病となります。ただし、動物の場合、歯垢はたったの3日~5日で歯石になってしまうので毎日のチェックが必要です。このスピードは人間よりはるかに速いものです。

私たち人の場合、歯石は歯医者さんで取ってもらいます。猫や犬も同様で、歯石になってしまったら獣医さんにスケーリング(歯石除去)をしてもらいます。獣医さんの指導の元、歯石除去ができて歯肉炎が治まってきたら、ブラシを使って自宅で歯磨きを始めましょう。

<歯垢を歯石にしない、今日からできる予防法>

歯周病にならないためのケアは、定期的なブラッシングや柔らかいガーゼなどを使った歯みがき習慣です。できれば1日に1回、少なくとも3日に1回おこなうことが大切です。

歯ブラシの使用がベストですが、大人になった猫の場合、犬の場合よりも歯ブラシを嫌がることがあります。そこでガーゼのような柔らかい布を使用する場合、猫は口が小さいため飼い主さんの指では充分に汚れが取りきれないことがあります。

こんな時には、口内に悪玉菌が増殖しにくい環境をつくることで、菌汚れを付きにくくする方法として口腔善玉菌K12、M18などプロバイオティクスの力を併用するのもおすすめです。すでに歯周病など歯の病気になっている猫は、歯磨きすると痛いのでとても嫌がりますが、そのような際にも口腔善玉菌K12・M18などプロバイオティクスは有用です。まずは動物病院で口腔内の治療をしてから歯みがきを始めましょう。

歯石がたまると歯茎に炎症がおきて歯肉炎になり、さらには歯茎や歯を支える歯根膜や歯槽骨にまで菌が入り込み歯周病になります。そして歯周病が進むと食欲もなくなり、体力も免疫力も低下します。そして何より怖いのが、歯周病菌が全身の疾患に深くかかわっているということです。

最近の研究から見えてきたのは歯周病菌が口の中で増殖すると、歯周病菌が血管に入ります。歯周病菌が血管で全身を巡り、これによって心筋梗塞・脳梗塞、がん、肥満などなど、さまざまな病気に大きく関与していることが分かってきたのです。

くれぐれもこうした事態にならないよう常に愛猫の口臭と体調の変化をチェックして、気になるときにはすぐに獣医さんに相談してください。犬と同じように、子猫や老猫に与える柔らかいフードのパウチタイプや半生タイプ、缶詰などのキャットフードを与えているとお口の中に食べカスが残りやすく、歯垢から歯石に、さらには歯周病になりやすいので注意してください。

体調や年齢もありますから柔らかなキャットフードが欠かせないときは、デンタルケアもできるだけ毎日やってあげましょう。また、気をつけたいのが犬と同じように「おやつ」です。いつでもお口の中に食べ物がある状況は口腔内の病気リスクを高めますので気をつけましょう。

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